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POSとAIが需要計画を変革する理由

ウェスタナッハファビコン
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計画が出荷実績に追随しているなら、すでに手遅れです。
消費財、小売、EC業界では、多くの企業が依然として出荷オーダーを基準に需要計画を立てています。それも無理はありません。出荷オーダーは具体的で、監査可能であり、長年使い慣れた指標だからです。
しかし、出荷オーダーは需要そのものではなく、需要を間接的に示す指標に過ぎません。そして、その指標にはタイムラグがあります。変化の速い市場では、この間接的な指標だけでは対応できなくなっています。

オムニチャネル需要によって、出荷主導の計画が機能しなくなった理由

今日の消費者需要は、プロモーション、マーケットプレイスでの掲載状況、SNS上の評判、天候、マイクロトレンド、さらには食生活の変化といった要因によって、リアルタイムに変動しています。
一方で、出荷オーダーは硬直的で運用ルールに左右されます。出荷サイクル、最小発注数量、安全在庫、カレンダー運用といった要素によって、実際の販売動向とのズレが生じます。出荷データだけを基に計画を立てるのは、バックミラーだけを見ながら運転するようなものです。前には進めても、その先のカーブを見逃してしまいます。
繰り返し見られるパターンは次の2つです。
  • 過剰出荷 在庫が滞留し、資金が固定化され、損傷や陳腐化のリスクが増加します。そして最終的には値引き販売が在庫処分の手段となります。
  • 出荷不足 店頭の商品が欠品し、サービスレベルが低下します。さらに、納期を守るために残業や段取り替え、緊急輸送などのコストが発生し、現場の負担が増大します。
症状は異なりますが、根本原因は同じです。計画が実際の消費者需要ではなく、タイムラグのある指標に基づいていることにあります。

「良い需要計画」とは何か:POSデータやその他の小売レベルデータを主要な需要シグナルとして活用すること。

現代の需要計画は、最終消費者を起点とし、その需要シグナルに天候変化、SNS上の話題、食生活の変化、トレンドデータといったコンテキスト情報を加えることで成り立ちます。具体的には、次のことを意味します。
  • リアルタイムPOSデータを主要な需要入力として活用すること
  • 出荷データは補助的な役割として活用し、中心に据えないこと
実際の需要が計画の中心となることで、プランナーは推測に頼るのではなく、需給バランスを取るためにオペレーション全体で本当に必要なことを把握できるようになります。また、資材在庫要件の計画精度も向上します。

もはや存在しない、かつての障壁

これまでの障壁は、データ連携基盤の問題でした。以前は、小売業者ごとにPOSデータを整備し、一貫した形式で利用するために、手作業でのファイル処理や個別のデータマッピングが必要でした。現在では、各種プラットフォームによってPOSデータの収集と標準化が自動化され、計画業務ですぐに活用できる状態でデータを取り込めるようになっています。
このような基盤を活用し、ウェスタナッハ・コンサルティングやAlloy.aiのような企業は、POSデータやその他の小売レベルデータをSAP Integrated Business Planning for Supply Chain(SAP IBP)のような高度なソリューションへ統合するためのコンサルティングとシステム統合の専門知識を提供しています。これらのデータは単なるダッシュボード表示用ではなく、計画立案の中核となる入力データとして活用され、予測精度を大幅に向上させるとともに、サプライチェーンの重要な業績改善につながります。

AIが適している領域と、適していない領域

AIは魔法のボタンではありません。AIが効果を発揮するのは、データ基盤がしっかり整備されている場合に限られます。つまり、クレンジングされ、タイムリーに取得されたPOSデータが、適切なガバナンスと運用ルールのもとで計画プロセスに組み込まれていることが前提です。これらがなければ、AIは単にノイズをより速く処理するだけになってしまいます。
適切に活用されたAIは、企業がすでに保有しているデータの活用と統合を加速する役割を果たします。
  • 需要データのクレンジング:プロモーション、カレンダー要因、一時的なイベントによる異常値を除外します。
  • セグメントごとに最適なモデルを選択:すべての場面で万能なアルゴリズムは存在しません。
  • 大規模運用の管理:数千もの需要データ系列を、継続的な手作業に頼ることなく最適な状態に維持します。

実践的なアプローチ:出荷中心の計画からPOS+AI活用へ

1. ギャップを評価する 出荷データに基づく予測とPOS販売実績を比較し、カテゴリー、チャネル、物流経路ごとに変動性を定量化します。

2. データを連携する 複数の小売業者からのPOSデータ取り込みを自動化し、データ定義、カレンダー、階層構造を標準化します。

3. SAP IBPで運用に取り込む POSデータを需要計画プロセスに取り込み、計画担当者が単にデータを閲覧するだけでなく、そのシグナルに基づいて意思決定できるようプロセスを最適化します。

4. パイロット運用で効果を検証する 対象となる製品や拠点を限定して導入し、予測精度、欠品、廃棄、輸送コストについて導入前後の効果を測定します。

5. AIを適切に活用する 大規模運用が求められる領域では、データクレンジングや予測モデル選択を自動化します。一方で、状況判断が重要な領域では人による監督を維持します。

6. 変革を定着させる 月次中心ではなく日次・週次の運営サイクルへ移行し、S&OPの接点を見直すとともに消費者起点で考える行動様式を計画担当者に浸透させます。

結論

出荷データに基づく計画は「間違っている」のではなく、「遅れている」のです。消費者主導でPOSデータを中心とした計画へ移行し、その上で信頼できるデータ基盤を活用してAIを導入した企業は、予測精度、在庫回転率、廃棄削減、物流コスト、そして最終的な利益率といった重要な指標の改善を実現しています。
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