Westernacher Consultingは、Basamh Groupの9カ所ある物流センターのうち3カ所にSAP EWMを導入しました。この導入により、Basamhは収益へのプラスの影響を実感すると同時に、タスク管理効率やリソース活用率の向上といったSAP EWMの恩恵を享受しています。中東・北アフリカ地域へのリモートデリバリーは難易度の高いプロジェクトでしたが、リヤドの物流センターでは、新型コロナウイルスの世界的流行の影響を受ける中、完全にオフサイトで滞りなくSAP EWMの稼働を開始するることができました
Basamh Groupは、小売店、卸売業者、薬局、ケータリング業者を対象とした日用消費財の輸入・販売を手がける中東のマーケットリーダーです。Basamhの流通販売網は、サウジアラビア全土の147を超える市町村に張り巡らされています。同国9都市に倉庫を持ち、そのうちの3拠点において、効率的な流通を促進するメインの物流センターとしてSAP EWMの運用を開始しています。
最初に導入を行ったジェッダとダンマームにある2つの倉庫では、通常通りオンサイトでプロジェクトを進めることができました。しかし3つ目のリヤドの倉庫では、パンデミックの影響で状況が複雑化し、オンサイトでの作業ができなくなりました。こうした状況に対応するため、Westernacherのデリバリーチームは、プロジェクトの品質を確保しつつスピーディーにリモート作業に切り替えました。リモートでのプロジェクト推進は、多くのお客様がオンサイト作業を強く要望する中東・北アフリカ地域では特に難しい作業とされていますが、フルリモートでのカットオーバーを無事に成功させることができました。
競争と変化の激しい消費財業界において、納期厳守率および販売効率を向上させ、レポート作成や従業員セルフサービスを自動化することで、企業競争力を高める必要がありました。
Basamh Trading & Industries Group、グループCEO、Khalid Temairik氏
- ジェッダとダンマームの2拠点で同時にSAP EWMの稼働を開始
- 両倉庫から32,000段ボール箱/日を発送
- サプライヤから700パレット/日を受領
- 合計87名の倉庫作業員
- HANA Enterprise Cloud上に導入した組込型EWM(S/4HANA 1809)
- SAP EWM(組込型)、S/4HANA 1809、VISTEX、SuccessFactorの導入を含むマルチパートナープロジェクト
リヤドでの導入のハイライト
- 3拠点目であるリヤド物流センターにて、10か月弱でSAP EWMの稼働を開始
- 入庫プロセス、拠点・倉庫内プロセス、出庫プロセスを提供
- 稼働開始直後の3月だけで、リヤド倉庫から300万段ボール箱/日を発送
- サプライヤから700パレット/日を受領
- 合計40名の倉庫作業員
- HANA Enterprise Cloud上に導入した組込型EWM(S/4HANA 1809)
効率性と持続可能性の両方を実現
3つの倉庫にSAP EWMを導入したことで、Basamh Groupのタスク管理効率が大幅に向上しています。SAP EWMのアルゴリズムにより、オペレーターはより多くの作業を完了できるようになりました。また、次の作業が自動的にピッカーに割り当てられるため、ピッカーはスーパーバイザーに指示を仰ぐことなく作業に集中でき、結果としてピッキング数が増加しました。さらに、SAP EWMのリソース管理機能により、フォークリフトやリーチトラックなど、すべての倉庫リソースを最適に利用できるようになりました。
SAP EWMのFEFO(First Expiry First Out)プロセスを利用し、賞味・使用期限が近い製品から先に出荷することで、廃棄が減り、より環境に優しい倉庫が実現しました。さらに、Westernacherの「We scan UI5」アプリを搭載したモバイル端末を使用することで、新しいペーパーレス環境が整いました。これにより、ペーパーレス業務など、ユーザーエクスペリエンスが大幅に向上しています。
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