SAP IBP 2405のテストおよびデモシステムが2024年5月3日、本番システムが2024年5月18日にリリース予定です。今回はIBP 2405の新たな改善点トップ5をご紹介します。
改善点トップ5に加え、「MRO」や「ネットワーク集約」など、多くの機能に注目すべき変更が見られます。
各変更点の詳細については、「What’s New Viewer」をご参照ください。
需要計画 – AIによる拡張
自動異常値修正
新しいアルゴリズム、自動異常値修正が利用可能になりました。機械学習を使用して、履歴データに発生する異常値を自動で検出・修正します。
高度に複雑なデータの解釈はAIの得意とするところです。機械学習手法は、従来の手法から離れ、より効果的にデータクリーニングを行います。新しいアルゴリズムにより次のことが可能となります。
- 予測精度の向上
- 統計エキスパートの必要性の低減
Extreme勾配ブースティングの強化
Extreme勾配ブースティングアルゴリズムは、短期的なトレンドを考慮します。「Consider Trend(トレンドの考慮)」機能は、フィーチャーエンジニアリングを使用して、売上データから派生した追加の独立変数を作成し、販売サイクルの短期的なトレンドをより効果的に処理します。
- Slope(連続する2つの売上点間の変化率または一次導関数)
- Slope_of_slope(スロープの変化を表す二次導関数)
- Cycle_length(短期売上サイクルのカウンタ)
作成した計画ビューや分析チャート、または、作成したあるいは共有されたコンポーネントに対して書き込み権限が付与されている計画ビューや分析チャートからコンテキストナビゲーションを作成できます。
作成したコンテキストナビゲーションを使用すると、ソースコンポーネントのデータをより詳細レベルで分析できます。ソースコンポーネントでデータを選択してコンテキストナビゲーションを起動すると、選択したデータとコンテキストナビゲーションの定義でターゲットコンポーネントのデータがフィルタリングされます。
SAP S/4HANA 2023 Feature Pack 1では、目標供給だけでなく、最小および最大供給レベルをサポートするよう、ヒューリスティックが強化されました。最小および最大供給はハード制約として、目標供給はソフト制約として機能します。ロットサイズの制約は常に最大供給より高く設定されるなど、例外も可能です。
新しい製品ライフサイクル管理(PLM)エンジン
新しいPLMエンジンでは、次のコンテキストで参照商品とフェーズイン終了日(該当する場合)を考慮できます。
この機能を有効化するには、関連するプロファイルでチェックボックスを選択してください。
集約された製品割当を使用すると、異なるレベルで管理されている製品割当も考慮されます。
SAP Analytics Cloudのライブ接続
システム管理者は、SAP Analytics CloudでSAP Integrated Business Planning for Supply Chain(SAP IBP)へのライブデータ接続を作成できるようになりました。
これにより、ビジネスユーザーはSAP IBPの計画範囲をもとにSAP Analytics Cloudモデルを作成し、SAP Analytics Cloudストーリーなどでそのコンテンツを使用できるようになります。
今回はSAP IBP 2405新リリースの主なハイライトをご紹介しました。詳細は、弊社までお気軽にお問い合わせください。