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SAP S/4HANA Public Cloudを検討すべき理由

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SAP S/4HANA Public Cloudは、主に中小企業(SME)向けに設計されたGROW with SAPの主要構成要素です。コスト効率が高く、短期間で導入できるだけでなく、拡張性にも優れているため、インフラ管理の手間をかけずに最新のERPソリューションを導入したい企業に最適です。

オンプレミスとパブリッククラウドの両方を扱ってきた経験から、多くの企業がSAP S/4HANA Public Cloudへ移行する理由が分かってきました。主な理由を紹介します。

1.  継続的なイノベーション

常に最新のイノベーションを利用できます。オンプレミスやプライベートクラウドでは、アップグレードに向けた計画的なプロジェクトが必要です。一方パブリッククラウドでは、半年ごとに自動でアップデートが適用されます。これにより、人手を介さずに、最新の機能、ベストプラクティス、セキュリティ強化を入手できるため、常に最先端の環境を維持できます。

2.  総所有コスト(TCO)の削減

大規模なインフラ投資や大人数の社内ITチームは必要ありません。サブスクリプションベースの料金モデルにより、コストが予測しやすく、これまでのようなIT管理に伴う予期せぬ費用を回避できます。

3.  短期間での導入と価値創出

導入に数か月から数年かかるオンプレミスのERPに比べ、SAP S/4HANA Public Cloudはスピードを重視した設計になっています。事前設定済みのベストプラクティスと標準化されたビジネスプロセスにより、短期間での本稼働が可能となり、より迅速にビジネス価値を実現できます。

4.  柔軟性とスケーラビリティ

企業の成長に合わせてERPも成長する必要があります。パブリッククラウドなら、コンピューティングリソース、ストレージ、接続環境を柔軟に拡張でき、インフラ管理の複雑さを解消します。GROW with SAPは拡張可能なリソースを提供することで、企業がシステムの制約を気にせず成長し続けられるよう支援します。

5.  セキュリティとコンプライアンス

SAPは、企業にとって大きな関心事であるセキュリティを特に重視しています。グローバルなコンプライアンス基準に準拠し、地域ごとのデータレジデンシー(データの保管場所)の選択肢を提供し、継続的な監視を行います。SAPがセキュリティ管理を担うため、社内でリスク管理を行う必要がありません。

6.  標準化とベストプラクティス

SAPの業界ベストプラクティスを活用するFit to Standardアプローチを採用しているため、ERPを過度にカスタマイズする必要がありません。制約があるように感じられるかもしれませんが、実際には次のようなメリットがあります。

  • 業務効率の向上
  • オペレーションのシンプル化
  • カスタムコードの維持コストの削減

柔軟性については、SAP Business Technology Platform(BTP)がコアシステムを変更することなく、拡張、統合、革新をサポートします。BTPを使用することで、アプリケーションのカスタマイズ、SAPとサードパーティ製アプリケーションの連携、AIを活用した分析など、標準化されたクラウドファーストのアプローチを維持しつつビジネスの適応力を高めることができます。

7. シームレスな統合

パブリッククラウドは孤立したシステムではありません。SAP BTPと事前構築されたAPIを活用することで、複雑な開発の必要なく、SAPとサードパーティ製アプリケーションのスムーズな連携を実現します。APIがシームレスなリンクとして機能し、顧客データの同期から支払い処理、自動化されたワークフローまで、スムーズなデータフローを実現します。

これにより、煩雑なカスタム統合に頭を悩ますことなく、真に接続された効率的なビジネス環境を構築できます。

パブリッククラウドに関するよくある誤解

パブリッククラウドに対する誤解を解消しましょう。

  • 「データセキュリティは大丈夫?」– SAPは、企業が地域や業界の規制に準拠したデータセンターを選択できることを保証します。そのため、国や地域を問わず、データの安全性とコンプライアンスが確保されます。
  • 「カスタマイズができなくなるのでは?」– そんなことはありません!パブリッククラウドでは標準化が推奨されていますが、SAP BTPを利用すればニーズに合わせたカスタマイズが可能です。
  • 「SAPのアップデートが強制的に適用されるのでは?」– アップデートは単なる強制変更ではありません。SAPでは年2回の計画的なアップグレードプロセスが用意されており、事前にテストを行いながら新機能をスムーズに導入できます。

まとめ

最適なSAP S/4HANAの導入モデルは企業のニーズによって異なりますが、最新で俊敏、かつ費用対効果の高いソリューションをお探しなら、SAP S/4HANA Public Cloudは有力な選択肢となるでしょう。

SAP S/4HANA Public Cloudで成功する企業には、次のような共通点があります。

  • 変化を受け入れる
  • プロセスをシンプル化する
  • これまでのやり方に固執せず、ベストプラクティスを活用する

SAP S/4HANA Public Cloudを検討する際には、従来のERPのやり方を踏襲するのではなく、変化を受け入れ、効率化に注力し、システムの強みを最大限に活かすことが重要です。

クラウドは未来です。SAPの技術により、クラウドへの移行がこれまで以上に容易になっています。問うべきは、「クラウドへ移行すべきか?」ではなく、「ビジネスを次のレベルへ引き上げる準備ができているか?」なのではないでしょうか。

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