
SAP Activate
SAP Activateが実現する最適なソリューションの導入
複雑なSAPプロジェクトを成功させるには、綿密な計画、それを正確に実行する能力、課題を克服するための構造化されたアプローチが必要です。組織やプロジェクトマネージャーがこうした目標を達成できるよう、SAPは「SAP Activate」を開発しました。SAP Activateは、高品質なSAPソリューションを提供するためのロードマップとなる堅牢なフレームワークです。ベストプラクティス、高度な設定、そして実証済みの方法論を組み合わせ、スムーズかつ効率的な導入プロセスを実現し、継続的な改善を可能にします。このフレームワークは、SAP Best Practices、ガイド付き設定、SAP Activate方法論の3つの柱から成り、それぞれがプロジェクトデリバリーを簡略化、最適化するための重要な役割を果たしています。
SAP Activateとは?
SAP Best Practices
SAP Activateフレームワークの中核を成すSAPのビジネスプロセスは、SAP S/4HANA向けに最適化され、すぐに実行可能です。これらのプロセスには、標準的なビジネスプロセスフロー、ロール、責任、テストスクリプトなどを提供するSAP Best Practices Explorerからアクセスできます。こうしたリソースはお客様独自のワークフローにシームレスに統合できます。
ガイド付き設定
システム設定を簡素化するためにSAPが導入するガイド付き設定により、お客様もコンサルタントもSAPシステムを効果的にカスタマイズできます。さまざまな業界のベストプラクティス沿って事前に開発されたこれらの設定により、ビジネスプロセスのグローバル化と標準化がサポートされます。
SAP Activate方法論
アップデートとソリューションの合理的な提供のために設計された最新のSAPプロジェクト導入アプローチです。ソリューションに特化したロードマップを活用し、SAPプロジェクトおよび移行の導入や継続的な改善のための構造化されたプロセスを確保し、プロジェクトを成功へと導きます。
SAP Activate方法論 - 6つのフェーズ

構想(Discover)
構想フェーズでは、お客様固有のビジネスニーズおよびビジネス目標に最も合致するSAPソリューションを特定、選択します。このフェーズで無料トライアルソリューションをリクエストするお客様も多く、特定の要件を満たし、最適な価値を提供する機能を探る良い機会となります。Westernacherは、業界固有の価値提案を行い、選択したソリューションをお客様の状況に合わせて調整します。お客様と営業チームが協力して導入スコープを定義し、プロジェクトスケジュールを設定し、目標とするソリューションモデルを決定します。また、トライアルシステムの活用などにより情報に基づく意思決定を促し、SAPソリューションの明確な定義を行います。
準備(Prepare)
準備フェーズでは、初期の計画と準備に焦点を当て、プロジェクトを成功させるための土台を築きます。プロジェクトの正式なキックオフに向け、プロジェクト計画を最終確定し、プロジェクトチームの選定と割り当てを行い、円滑なスタートに向けた活動を開始します。プロジェクトの進め方や次のステップを定義することで、明確な道筋を描くことができます。このフェーズの目的は、ハイレベルのプロジェクトスコープとミッションについて共通の理解を得ることです。「誰がどの役割を担うのか」、「どのように業務を進めるのか」、「目標を達成するためにどのツールを使用するのか」といった議題を解決していきます。また、プロジェクトマネージャーやソリューションアーキテクトなどの主要関係者をお客様に紹介するなど、チーム全員が揃います。さらに、プロジェクトチームのイネーブルメントに重点を置き、それぞれの役割を遂行するための十分な準備を整えます。このフェーズの終わりには、プロジェクトの正式なキックオフという重要なマイルストーンに到達します。
未来を描こう
評価(Explore)
評価フェーズでは、プロジェクトスコープ内のSAPソリューションの機能を検証し、ビジネス要件に適合していることを確認するためのFit and Gap(フィット&ギャップ)分析に重点を置きます。特定されたギャップや設定値を文書化し、次のフェーズで使用するためにプロジェクトバックログに追加します。オンプレミス導入の場合、評価フェーズの範囲はクラウドソリューションの場合よりも広くなります。Westernacherの業界エキスパートとソリューションエキスパートが、体系的かつ具体的なソリューション設計ワークショップを行います。こうしたワークショップでは、SAPソリューションのベストプラクティス機能を評価し、デルタ要件やギャップを特定し、将来のSAPエンタープライズソリューションの概念設計を文書化します。チームは、すべての機能要件と技術要件、プロジェクトの課題、ギャップを綿密に記録します。このフェーズの終わりには、設計を最終決定してサインオフします。
実現化(Realize)
実現化フェーズの目的は、前フェーズで定義されたビジネスシナリオやプロセス要件をもとに、一連の反復サイクルを通じて、統合されたビジネスおよびシステム環境を構築、検証することです。これには、データのロード、採用アクティビティの実施、運用準備の計画が含まれます。プロジェクトチームは、複数回の反復を実行してソリューションの設定、テスト、検証、文書化を行い、ビジネスユーザーと密接に連携しながら、バックログ要件に一致するよう調整します。早期アクセスと価値実現までの時間短縮のため、各反復の結果をビジネスユーザーにリリースし、徹底したエンドツーエンドの統合テストおよびユーザー受け入れテストを行います。このフェーズのマイルストーンは、本稼働の承認です。
デプロイ(Deploy)
デプロイフェーズでは、本稼働システムを設定し、お客様の準備状況を確認した上で、業務オペレーションを新しいシステムへと移行します。エンドユーザーは、新しいソフトウェアソリューションを効果的に使用するためのトレーニングを受けます。また、スムーズなシステム移行に向け、技術的および組織的活動の概要を示す詳細なカットオーバー計画を作成します。本稼働後は、Westernacherがハイパーケア期間中に集中的なサポートを提供します。必要に応じて、ハイパーケア終了後にアプリケーション管理サービス(AMS)も提供します。
運用(Run)
運用フェーズの目的は、ソリューションの運用効率と自動化を最適化することです。ITシステムの操作性を確保し、それらを機能的かつ運用可能な状態に維持することで、システムの可用性とパフォーマンスレベルを保証してビジネス活動を支援します。