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期待した結果と効果が得られる自動化の成功は、簡単ではありません。この難題に直面していた自動車メーカー向けランプ関連製品の世界最大手Hasco Visionは、Westernacherをパートナーに選び、世界で初めて、SAP EWMベースのロボットインテリジェントシステムを導入しました。自動車部品市場の激しい競争に勝ち残るため、これまでのアプローチを変える必要があったのです。WesternacherはHasco Visionの倉庫自動化を進め、サプライチェーン全体のリーン化を実現しました。
お客様事例 – Hasco Vision:Westernacherは、SAP EWMベースの自律走行搬送ロボットが稼働する倉庫を世界で初めて実現しました。
高価な集約型ソリューションから、洗練された高速ソリューションへ
500種を超える自動車ランプ関連機器を製造し、世界の大手自動車メーカーへ供給するHasco Visionは、武漢倉庫の物流施設を合理化する方法を模索していました。当時の武漢倉庫では、倉庫管理機能が組み込まれたSAP ECCシステムが使われていました。最新式の在庫追跡機能が組み込まれていたにもかかわらず、常に数十人の作業者がピッキングと棚入を行っていました。業務の最適化とコスト削減を行うにあたり、段階的な改善を行うか、意思決定と倉庫物流の両方を完全に自動化する大改革を行うか、経営陣は選択に迫られました。
12か月に及ぶテスト、調査、試運転、推進活動の末、「人がモノを見つける」アプローチに変化が現れました。武漢倉庫は、効率的かつ迅速でインテリジェントな「モノが人を見つける」倉庫へと変換を遂げたのです。
このプロジェクトの理想的な導入パートナーとして、Westernacher Consultingが選ばれました。倉庫管理の幅広い専門知識を有し、サプライチェーンの具体的な問題を最先端テクノロジーで解決するスペシャリストを揃えるWesternacherは、Hasco Visionにとって自然な選択でした。今回の導入プロジェクトは技術的に複雑であったため、既存の枠組みを超えたアイデアが生まれました。「Westernacherが導入したEWMシステムは、フレキシブルに設定可能な入出荷戦略をサポートし、多数の異なる製品のさまざまな在庫管理要件を満たします。これにより、弊社のビジョンを実現する、真の意味での柔軟な生産が行えるようになりました」とGuo氏は語ります。
ロボット数
km/日
生産供給精度
完全自動化の道を選択したHasco Vision。その要件に最適な技術ソリューションとして、ハードウェアにモバイルプラットフォームロボットを採用しました。こうした無人搬送車は、倉庫内を1.3m/秒の速さで移動し、運搬用ビンを回収してピッカーへと運びます。
今回のプロジェクトでは、ロボットが倉庫業務のモノの動きを担っていることから、意思決定のための最適なソリューションとしてSAP EWMを採用しました。プロセス管理の高度な機能性を備え、工場の生産実行システムと倉庫ロボットのミドルウェアの両方を統合するEWMが、ソリューションのあらゆる要素をまとめる中心的存在となりました。Westernacherの技術チームは、Hasco Visionの上海倉庫で行ったパイロットランから得た知識をもとに、プロジェクト開始からわずか3か月の2018年初めから、武漢倉庫での本稼働をスタートさせました。
現在、武漢倉庫では86台の自律走行搬送ロボットが1日合計640kmを移動し、日々2000を超えるSKUを処理しています。ロボットが、原材料から未完成品、完成品まで、高度で柔軟な入出荷ワークフローをサポートしつつ、将来の最適化に必要なデータを提供しています。
物流人員の削減率
保管棚利用率の増加
どのプロジェクトでも、本当の意味でIoT導入に成功したかどうかは、具体的なKPIがどれだけ向上したかで決まります。Hasco Visionの経営陣が最も注目したのは、武漢工場が生産供給精度100%を達成したことでした。同時に、保管棚の利用率が30%向上し、人件費も約30%削減されました。特筆すべきは、これらのKPIは今後も向上し続ける、という点です。なぜなら、蓄積されたプロセスデータをもとに、継続的に業務改善が行われるからです。
Wang氏は、「今回のSAP IoTプラットフォームのイノベーションを糧に、今後もデジタルトランスフォーメーションを進め、より多くの価値、より良いユーザー体験を実現していきたいと思っています」とも語ってくれました。
Westernacherチームは、自動倉庫ロボットを統合したSAP EWMベースのプロジェクトに世界で初めて成功したことを、心から誇りに思うと同時に、今後もこうしたプロジェクトに積極的にかかわっていきたいと考えています。