SAP Integrated Business Planning(IBP)は進化を続け、企業が現代の複雑なサプライチェーンを効率的に管理できるよう、先進的なツールを提供しています。本記事では、サプライチェーンの計画と実行を強化するSAP IBP 2502リリースの注目すべき5つのポイントをご紹介します。
1. 特性基準計画(CBP)が正式に利用可能に
SAP IBPのCBPは、製品、需要、供給の属性に基づいて、需要と供給のバランスを取り、サプライチェーン全体のプロセスを最適化します。より戦略的に供給を行うため、物理的な製品属性だけでなく論理的な属性も含まれます。
2. 受注基準計画における資材所要量計画(MRP)エリアのサポート
MRPエリアでは、プラントレベルよりも詳細なレベルでMRPを実行できます。RTIを使用して、選択したMRPエリアをSAP IBPに転送できます。MRPエリアは独立したロケーションとして自動的にマッピングされます。
3. SAP HANA空間サービスによる地図コンテンツ
IBP 2502以降、詳細な地図コンテンツにデフォルトでアクセスできるようになります。外部ライセンスは必要ありません。この地図コンテンツは、Analytics – Advanced、Dashboards、Intelligent Visibilityなどのアプリで使用されます。
(中国およびサウジアラビアでホストされているIBPシステムでは、現地の制限によりデフォルトのFioriマップが使用されます。今のところ、地域地図は分析ストーリーではサポートされていません)
4. SAP Startとの統合
SAP Fioriラウンチパッドコンテンツ公開統合(SAP_COM_0647)の通信シナリオを使用してSAP IBPとSAP Startを統合できるようになりました。
SAP Startは、シングルサインオンで統合されたSAPクラウドビジネスソリューションへのアクセスを可能にする、事前定義されたセントラルエントリポイントです。SAP Startの統合を設定すると、SAP IBPからのビジネスコンテンツを受信できるようになります。
5. IAMアプリ – アプリ権限バリアント
ビジネスユーザーがアクセスするアプリをより細かく管理できるようになりました。IAMアプリでは、ビジネスカタログがビジネスロールの最小ビルディングブロックではなくなります。
特定のビジネスロールに対して、必要なアプリのみを有効化できます。
- IAM Appsタブにすべての割当が表示されます。不要なロールはDeactivate(無効化)できます。
- 複数のロールを一括で無効化するには、該当するロールを選択し、Mass Change(一括変更)を実行します。
その他にも、計画UI(IBP ExcelアドインおよびPlanner Workspace)や輸送積載計画など、多くの機能改善が行われています。
これは現時点での計画であり、SAPによって変更される場合があります。最終的な変更内容については、SAP Communityの公式ニュースレターをご参照ください。
